美を守り、美を伝える

・企画展会期:2019年8月14日(土)〜2019年9月16日(月)
・会場:京都国立博物館

展示物紹介

・色絵蓮華香炉 伝野々村仁清作
・銹絵水仙文茶碗 野々村仁清作
・灰釉三筋壺 猿投窯
・紫泥罐 宜興窯
・紫泥松竹梅文獅子紐茶瓶 宜興窯
・御本立鶴文水指
・餓鬼腹茶入
・建盞 建窯
・灰被天目 建窯
・黄瀬戸天目
・瀬戸天目
・白磁毘沙門天坐像 初代伊東陶山作
・古染付写花鳥文芋頭水指
・鉄砂地色絵梅文瓢形徳利

・金銅小野毛人墓誌 京都市左京区上高野出土
・金銅藤原道長経筒
・金銅経箱 猫脚台付

・伝平重盛像、伝源頼朝像

・星曼荼羅図
・閻魔天像
・孔雀明王図
・聖観音像
・千体愛染王画巻
・竹石白鶴図屏風 狩野正信筆
・四季花鳥図 狩野元信筆
・瀟湘八景図 狩野元信筆

・花鳥図襖 狩野永徳筆
・雲竜図 海北友松筆
・山水図襖 長谷川等伯筆
・風神雷神図屏風 俵屋宗達筆
・雲汀水禽図屏風 狩野山雪筆
・夜色楼台図 与謝蕪村筆
・大和美人図屏風 河鍋暁斎筆

・千手観音立像
・薬師如来立像
・宝誌和尚立像
・五智如来坐像
・如意輪観音半跏像
・厨子入千体地蔵菩薩像
・白光神立像
・毘沙門天立像

・孔雀明王図
・蝦蟇鉄拐図 顔輝筆
・秋景・冬景山水図
・瀧図 伝王維筆

・大般若経巻第三百四十八<和銅経>
・灌頂歴名 空海筆
・古今和歌集巻第十七残巻<曼殊院本>
・後鳥羽天皇宸翰御手印置文

・九条袈裟 無関普門所用
・蝶牡丹文様四替小袖
・鳥獣文様陣羽織 豊臣秀吉所用

・黒漆剣
・県 無銘 附 黒漆宝剣拵
・金銀鍍宝相華唐草文透彫華籠
・宝相華迦陵頻伽蒔絵そく冊子箱
・宝相華蒔絵経箱
・日月蒔絵硯箱
・海松会蒔絵螺鈿厨子棚

感想

 ICOM京都大会開催記念特別企画として開催された展示。風神雷神図を見たいなーという軽い気持ちで行ったら、とてもよかった。
 まず最初が陶磁器の部屋で、ここが一番楽しかった。特に宜興窯の紫泥の焼き物がとてもすごかった。泥でできている陶磁器だということは分かっていても、質感が他の陶磁器とは全然違って見えて、木とか銅とかみたいで面白い。触ってみたい。
 あとはやはり、天目茶碗が好きだ。シンプルだけれど華やかで、華やかだけれど深みがある感じがして、形そのものの面白さと、釉薬のつくる景色が見ていて飽きない。
 あとは襖絵や屏風絵等の絵画も良かった。風神雷神図はもちろんだが、瀟湘八景図の光の表現がとてもきれいで見入ってしまった。素通りしそうになったのだけれど、ふと目に入って。山に光が差し込む様がただひとつの墨で描かれているのだと思うと本当にすごい。
 あんまり大々的な企画展ではないからか、人もさほど多くなく、どの作品もじっくり心行くまで見ることができた。