・企画展会期:2018年4月7日(土)〜2018年5月20日(日)
・会場:京都国立博物館

展示物紹介

第1章 天才登場-大雅を取り巻く人々
・池大雅像(福原五岳)
・池大雅居室図(野呂介石)
・如意輪観音像および厨子
・池大雅ほか所用印および印譜
・池大雅自刻印ほか
・浅間山真景図(鶴亭)
・竹石図(池大雅)
・山水図(池大雅)

第2章 中国絵画、画譜に学ぶ
・画式四種(池大雅)
・風雨起龍図(池大雅)
・山水図屏風(池大雅)
・前後赤壁図屏風(池大雅)

第3章 指墨画と様式の模索
・柳渓渡渉図
・指墨山水図
・雪月花図
・峡中桟道図

第4章 大雅の画と書
・四季山水図巻
・観音図
・寿老四季山水図

第5章 旅する画家-日本の風景を描く
・箕山瀑布図
・陸奥奇勝図巻
・浅間山真景図
・比叡山真景図
・芳野山図
・富士十二景図
・日本十二景図
・京都名所六景図

第6章 大雅と玉蘭
・墨菊図(徳山玉蘭)
・離合山水図・書

第7章 天才、本領発揮-大雅芸術の完成
・蘭亭曲水・龍山勝会図屏風
・瀟湘勝概図屏風
・楼閣山水図屏風
・蘆山全景図
・漁楽図
・柳下童子図屏風
・五百羅漢図
・十便十宜図(池大雅、与謝蕪村)

感想

 先日、若冲の本を読んだ時に池大雅の名前も出てきたので、そういえばちゃんと見たことないなぁと思い、行くことにした。
 時系列で展示されているので、絵の移り変わりを見ることができる。特に面白かったのは指墨画で、今で言うライブアートのような趣向もあったという。指にしても筆にしても、迷いがあると線を引くのが難しいのだろうが、特に指や爪だと筆以上に感覚での運びになったのだろう。
 印象的だったのは、細かな描きこみのされた描写がある一方で、墨の濃淡で表すシンプルな線のみの描写があって、それが一枚の絵の中にも共存していたこと。印象派のような点画や西洋画に言う遠近描写にも通じるものがありながら、大雅の絵として完成されているのがすごいと思った。