2016 --

瀬戸内国際芸術祭2016概要

会期
・2016年3月20日(日)〜4月17日(日)
・2016年7月18日(月)〜9月4日(日)
・2016年10月8日(土)〜11月6日(日)

会場
直島 / 豊島 / 女木島 / 男木島 / 小豆島 / 大島 / 犬島 / 沙弥島 / 本島 / 高見島 / 粟島 / 伊吹島 / 高松港・宇野港周辺

犬島精錬所美術館

美術館について

 近代化産業遺産である銅精錬所の遺構を活用した美術館。もとは1909年に建設されたが、銅価格の暴落等により10年で操業を中止、その後閉鎖された。
 設計は三分一博志。太陽熱や地中熱、犬島石(花崗岩)、カラミ煉瓦や既存の煙突を活用し、夏は空気を冷却、冬は暖めるという構造となっている。

展示物

柳幸典の三島由紀夫をモチーフにしたアートワーク「ヒーロー乾電池」が建物そのものと融合して展示されている。犬島から算出される石、スラグなどの素材の他、三島由紀夫が住んでいた家の部材を使用。

イカロス・セル
鏡を利用した通路を抜けて先へ進んでいく。

ソーラー・ロック
床にたまった水の上に浮かぶ家。

スラグ・ノート
ソーラー・ロックの隣の空間にある、不思議な棚。

イカロス・タワー
ソーラー・ロックの外にある、たくさんの扉や窓の浮かぶ空間。

ミラー・ノート
狭い部屋と鏡を利用した映像作品。三島の言葉が並べられる。

ソーラー・ノート
三島の言葉を天井から吊った作品。

犬島 家プロジェクト

アーティスティックディレクター・長谷川祐子、建築家・瀬島和世によるプロジェクト。民家の瓦屋根や古材、透明なアクリル、アルミなどを材料に作られている。

F邸

Biota(Fauna/Flora)/名和晃平
白い不思議な素材で、家の中いっぱいにわきあがるような造形。家の左右に坪庭があり、不思議な植物や動物を想起させるオブジェが置かれている。

S邸

コンタクトレンズ/荒神明香
波のような透明アクリルの壁がつながるS邸の中に、大きさや焦点が異なる円形のレンズが連なる。レンズの向こうの景色が歪んたり大きくなったり小さくなったり、映像のようになっている。

A邸

リフレクトゥ/荒神明香
アクリル素材の壁でできたドーナツ型のA邸の中に、多彩な色の造花が組み合わされている。

C邸

エーテル/下平千夏
築200年の建物の素材を利用した建物の空間に、黄色い水糸が光線のように張り巡らされている。

I邸

Self-loop/オラファー・エリアソン
3つの鏡を配置し、窓からの風景を結びつける。ある場所に立つと、合わせ鏡のような状況が発生する。 敷地内にはたくさんの花が植えられている。

中の谷東屋

休憩所。4つの椅子が並ぶ空間。屋根の形と素材の関係なのか、中に入ると自分の足音が不思議に響く。

石職人の家跡

太古の声を聴くように、昨日の声を聴く/淺井裕介
sprouting01/淺井裕介
民家の中にぽかんと急に開けた不思議な場所がある。地面や彫刻に古代の絵のような不思議な動植物の文様が描かれている。また、他の路地にも文様が描かれている。

シーサイド犬島ギャラリー

The Fictional Island/高橋啓祐
真っ暗な部屋の中で展開される映像インスタレーション。

犬島 くらしの植物園

妹島和世
温室のあるこぢんまりとした植物園

感想

 精錬所美術館に行ってみたいなぁとずっと思っているうちに、瀬島和世さんのことを知ってもっと来てみたいなぁと思っていた。今回、瀬戸内国際芸術祭があったので、これを機に行ってみようと、ようやく来ることができた。
 精錬所美術館は三島由紀夫の雰囲気とあいまって、何か不思議な空気が満ちている感じがした。家プロジェクトは民家の中にぽつぽつとあるので、島全体がプロジェクトみたいで楽しかった。