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・会期:2014年1月25日(土)〜4月6日(日)
・会場:森アーツセンターギャラリー

ラファエル前派

 ラファエル前派兄弟団は、1848年、ロイヤル・アカデミー付属美術学校の学生であったダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、ウィリアム・ホルマン・ハント、ジョン・エヴァレット・ミレイの3人の画家によって結成。その後、メンバーも移り変わっており、何をもってラファエル前派と呼ぶかは諸説ある。
 ラファエロを規範とする保守的なアカデミズムに反旗を翻し、それ以前の初期ルネサンス芸術に立ち返る。主題には中世から同時代の文学が用いられ、従来のキリスト教主題であっても知人をモデルにする等の違いがみられる。ジョン・ラスキンに言う、ありのままに自然を再現するという思想から細密な描写に特色がある。象徴主義美術の先駆的存在。

展示物紹介

○ジョン・エヴァレット・ミレイ
・オフィーリア
・マリアナ
・両親の家のキリスト(「大工の仕事場」)

○ウィリアム・ホルマン・ハント
・良心の目覚め

○ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ
・見よ、われは主のはしためなり(受胎告知)
・プロセルピナ
・ベアタ・ベアトリクス
・最愛の人(花嫁)

○エドワード・バーン=ジョーンズ
・「愛」に導かれる巡礼

感想

 ミレイのオフィーリアを見たくて足を運んだ。事前にラファエル前派について少し勉強していたが、実際に絵を目にすると、知識を問わずに圧倒される。オフィーリアはもちろん、ミレイの他の絵にも惹かれた。特に「マリアナ」は、女性の体のラインと服の青色がすごく綺麗でずっと見ていたいと思う。ロセッティの「ベアタ・ベアトリクス」も好きだ。神聖な雰囲気と官能的な雰囲気があるなぁと思う。
 本当に、行くことができてよかったと思える展覧会だった。