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・会期:2011年6月25日(土)〜2011年10月16日(日)
・会場:京都市美術館

フェルメールとオランダ絵画

ヨハネス・フェルメール
 1632年デルフト生まれ。その生涯のほとんどを故郷で過ごした。
 初期は歴史画、物語画家だったが、その後、室内の様子等を描く風俗画家へ転身。緻密な空間構成と巧みな光の質感により独特な写実性を持つ。現存作品数は30点と少しと寡作。
 フェルネールの青はラピスラズリを使った顔料ウルトラマリンブルーで、その鮮やかな青はフェルメール・ブルーとも呼ばれている。
 長い間、忘れられた画家としてその存在はあまり認知されていなかったが、印象派前のクールベ等の写実主義の興隆により、17世紀オランダ絵画が人気を得、フェルメールは再び脚光を浴びることとなった。

展示物紹介

人々のやりとり―しぐさ、視線、表情
ヘラルト・テル・ポルフ「眠る兵士とワインを飲む女」
クウィレイン・ファン・ブレーケレンカム「盲目の物乞い」
トマス・ウェイク「宿屋の室内」

家族の絆、家族の空間
ピーテル・デ・ホーホ「室内の女と子供」
ヤン・ステーン「老人が歌えば若者は笛を吹く」

職業上の、あるいは学術的コミュニケーション
ヤン・リーフェンス「机に向かう簿記係」
ヘリット・ダウ「執筆を妨げられた学者」
コルネルス・デ・マン「薬剤師イスブラント博士」

手紙を通したコミュニケーション
ピーテル・デ・ホーホ「女に手紙を読む男」
ヨハネス・フェルメール「手紙を書く女」「手紙を書く女と召使い」「手紙を読む青衣の女」

感想

 目玉であるフェルメールの作品は3つ。フェルメールの作品総数からすればそれなりの数なんだろう。他の画家の作品も同じくらいの時代ということもあって、なんとなく似ている。…気がする。
 「職業上の、あるいは学術的コミュニケーション」の部屋が一番面白かった。「職業上の、あるいは学術的コミュニケーション」から、「手紙を通したコミュニケーション」の流れが面白くて好き。最後にフェルメールの3作品。中でも「手紙を書く女と召使い」が面白いと思った。ぱっと見たら平和的なんだけども、解説を読むとそれだけではないことが分かる。
 さすがはフェルメールというのか、すごくたくさんの人が見に来ていた。