和歌山西部、電車の旅


2014年11月15日〜16日

1日目

和歌山城

 和歌山駅で自転車を借りて、町へ繰り出す。レンタサイクル、200円という安さ。ありがたい。
 まずは和歌山城…の前に、その北側にある「山爲食堂」で中華そば、いわゆる和歌山ラーメンを食す。おいしい。
 いよいよ和歌山城へ。和歌山城は来たことがあるので、今回は天守閣には入らず、西之丸庭園へ。規模は大きくないものの、なかなか美しい庭園だ。内堀を池に見立てた池泉回遊式庭園である。池には鳶魚閣という釣殿風の建物があり、美しい障子張りの火打窓からの景色が楽しめる。紅葉にはまだ少し早いものの、風情ある景色だった。


養翠園

 和歌山城から自転車でおよそ30分。レンタサイクルでどこを廻ろうかと探している時に一目ぼれしたのがこの庭園。庭園は数多くあるけれど、橋の形が美しく、ぜひとも写真に撮りたいと思い、行ってみる。まるで池の上を歩いているかのような三ツ橋は、現地で見てもやはり素晴らしかった。幸い、天気も良く、青空との対比がとても美しかった。

養翠園
 国指定名勝。文政年代に、紀州徳川家第十代藩主徳川治宝により造営された大名庭園。池泉回遊、舟遊式の庭園で、広さ約33,000平方メートル、池は海水を取り入れた汐入である。庭園内には養翠亭、左斜め登り廊下、茶室実際庵などが残り、また園内には湊御殿が移築されている。

港御殿
 和歌山市指定文化財。もとは和歌山市湊御殿にあった紀州藩主の別邸。移築した1棟は湊御殿の一部。木造桟瓦葺の平屋建の書院造。狩野派による杉戸絵、鳥の子紙が貼られた天井、細工の美しい釘隠しなどが見られる。


番所庭園

 養翠園から更に自転車で約15分。それまで平坦な道だったのに、ここで長い上り坂。辛かったが、ここで諦めるわけにはいくまいと、頑張る。途中高台から海を見たりしながらようやく到着。
 人が少なく、海がすぐ側にあって、少し寂しげである。ただ、海に突き出た半島のような形なので、眺望がすばらしい。近くにある灯台や、前に広がる小さな島、ゆっくりと沈もうとしている太陽など、美しいものがたくさんある。写真もたくさん撮れ、素敵な場所だ。ただ、寒い。あまりにも寒かったことと、時間が厳しかったこともあって、日没まではいれなかったが、海に落ちる日没はきっととても美しいのだろう。

番所庭園
 番所の鼻という地名で、平坦で海に長く突き出た地形。江戸時代には海の防備見張り番所であった。万葉の時代には藤原卿が雑賀の浦の漁火を見て「紀の国の 狭日鹿の浦に出で見れば 海人の燈火 波の間ゆ見ゆ」と詠んだ。


宿へ

 市内を自転車で散策した後は駅へ戻り、そこから電車で宿へ。JRから紀州鉄道へと乗り換え、日本一短いローカル線として有名な(?)御坊線でがったんごっとん。バスみたいな電車で、かわいい。


2日目

 2日目、トラブル発生。写真を撮っていると、急にシャッターがおりなくなる。これはなんぞ!とレンズを交換すると撮れるので、どうやらレンズの問題らしい。一番使い勝手のいいズームレンズがダメになり、残されたのは望遠レンズのみ。いやしかしここで負けてはならぬと、望遠ならではの楽しみを決意。
 御坊沿線をふらりと散策した後、JRに乗り換え、和歌山駅へ。そこから和歌山電鐵貴志川線で噂のたま駅長に会いに行く。と、言いたいところが、勤務日の関係でたま駅長ではなくニタマ駅長と出会う。
 そこから貴志川沿線を撮り鉄しながらぶらり旅。まずは大池遊園駅で下車し、大池遊園へ。しばらく待つとかわいらしい電車が来たので、橋の上を通りかかったところをパシャリ。
 続いて、注目のパワースポットとして西国三社参りを押しているので、神社めぐり。1つ目が伊太祁曽神社。伊太祁曽駅で下車し、歩くこと約5分。2つ目が竈山神社。こちらは竈山駅下車、徒歩約15分。書いてある地図と違うじゃないか!と少し迷いながら辿りつく。3つ目が日前宮。日前宮駅下車、徒歩すぐ。ここは境内に「日前神宮」「國懸神宮」の2社を持ち、あわせて日前宮と呼ばれている。御神体は日像鏡、日矛鏡。どの神社もあまり人がいないので、のんびりゆったり回ることができた。電車も30分に1本くらいは来てくれるので、撮り鉄したりふらふらしてるとちょうどいいくらいだった。
 帰りに、和歌山駅のMIOにある丸美商店で中華そばを食して帰路へ。