
京都府から滋賀県へ抜けるように比叡山を攻略してみたいと思い、比叡山横断チケットを購入し、叡山電鉄で八瀬比叡山口駅へ。そこから高低差日本一と言われる叡山ケーブルに乗り、更にロープウェイを乗り継いで山頂へ。

根本如法塔、横川の中心となる横川中堂、元三慈恵大師の住居跡である元三大師堂(四季講堂)などを回る。人が少なく、とても居心地がよい場所だ。紅葉には早いものの、緑の楓の葉がとても美しく、朱色の建物によく映える。人のいない森の中を歩いていると、心が綺麗になっていく気がする。面白い写真も撮ることができて楽しかった。

渡り廊下でつながっている常行堂と法華堂は同じ形の建物で左右対称。弁慶のにない堂と呼ばれる。渡り廊下の下をくぐって先へ進むようになっている。中には入れないが、絵になって面白い。階段を下りていくと三井寺から移された山内最古の建物である釈迦堂がある。とても立派な屋根だ。

おそらくここが一番のメインエリア。大講堂、阿弥陀堂などの他、1200年以上消えることなく灯されている「不滅の法灯」がある根本中堂をまわる。国宝殿はいろいろな仏像が安置されていた。面白かったのは文殊楼という建物。まさに楼で、階段が驚くほど急だった。
比叡山国宝殿
・五大明王像(鎌倉時代 重要文化財)
・釈迦如来坐像(平安時代)
・水晶五輪形舎利容器(鎌倉時代 重要文化財)
・木造維摩居士坐像(平安時代 重要文化財)
・薬師如来坐像(平安時代 重要文化財)

近江八景で有名な浮御堂へ。堅田駅からバスで10分ほど。更にそこから徒歩で5分程度。山門を抜けると向こう側には琵琶湖が広がり、浮御堂が見える。
しかし、正直思ったほどではない…。近江八景?となってしまった。琵琶湖に何やら藻のようなものが浮いていて、地元の青年が遊びながら掃除していた。
浮御堂
正式には満月寺というお寺の中にある。宗派は臨済宗大徳寺派、山号は海門山。近江八景のひとつ、堅田の落雁として有名。

境内が思った以上に広い。正面の門である仁王門をのぼると金堂があり、その周囲には有名な三井の晩鐘、閼伽井屋、更に奥へ行くと一切経蔵、三十塔、唐院、更に進んで毘沙門堂、観音堂などがある。
三井の晩鐘は近江八景として知られる。日本三銘鐘の1つ。日本の残したい音風景百選にも選ばれている。
三井寺
正式には園城寺という。天台寺門宗の総本山。大友与多王が建立、天武天皇より「園城」の勅額をたまわり長等山園城寺と称したのが始まり。三井寺と呼ばれるのは、天智天皇、天武天皇、持統天皇の産湯に用いられた霊泉があり、御井の寺と呼ばれていたものを、のちに三部潅頂の法水に用いられたことに由来する。