長岳寺

山号:釜の口山
宗派:高野山真言宗
本尊:阿弥陀如来

歴史

 824年(天長元年)、淳和天皇の勅願により、空海が大和神社の神宮寺として創建したと伝えられている。

伽藍

本堂

1783年(天明3年)再建
 阿弥陀三尊像、多聞天、増長天立像を安置。天井の一部には家紋の描かれた板がはめこまれている。

庫裏(旧地蔵院)


重要文化財 1630年(寛永7年)
 書院造。屋根は杉皮を用いた大和葺。玄関は檜皮葺。かつて48あった塔頭のなかで唯一残った旧地蔵院の遺構。

延命殿(旧地蔵院持仏堂)

重要文化財 1631年(寛永8年)

鐘楼門

重要文化財 平安時代
 日本最古の鐘楼門。弘法大師当寺創建当初の唯一の建物。上層に鐘を吊った遺構があることから鐘楼門という。なお、下層は室町〜安土桃山時代の建築。

大師堂

県指定文化財 1645年(正保2年)
 弘法大師像と不動明王を奉祠。

大門

1640年(寛永17年)再建

五智堂

重要文化財 鎌倉時代

 飛び地境内にあり、傘堂あるいは眞面堂とも呼ばれる。真ん中に太い心柱があり、建物の大半の重量を支える。上部に四佛の梵字額があり、全体で五智如来をあらわす。

仏像

本尊 阿弥陀三尊

1151年 重要文化財
 中尊に阿弥陀如来、脇侍に観世音菩薩(向かって右)、勢至菩薩(向かって左)。両脇侍は片足を下ろした半跏像。
 堂々とした量感、写実的な表現が特徴で、慶派に大きな影響を与えた。玉眼を使用した仏像で、制作年代の判明するものとしては日本最古。

多聞天・増長天

平安時代 重要文化財

弥勒大石棺佛

古墳の石材を利用したもので、法量は2m近く如来形。

その他

大地獄絵 狩野山楽筆

江戸時代初期
 九幅から公正。縦4m〜横11m。三途の川、八大地獄、餓鬼・畜生・修羅道、十王裁判図等が描かれている。

アクセス

奈良県天理市柳本町508
JR柳本駅より徒歩20分