大安寺

山号:なし
宗派:高野山真言宗
本尊:十一面観音

歴史

 飛鳥時代、聖徳太子が祈りの道場として平群の地に建立した「熊凝精舎」が始まり。国の大寺とするよう遺言され、舒明天皇が百済大寺を建立。その後、藤原京で高市大寺、大官大寺となり平城京遷都に伴い、現在の地へ遷り、大安寺となった。
 奈良時代には国の筆頭寺院として仏教の総合大学の様相を呈し、菩提僊那ら天平文化を担った渡来人たちが止宿。最澄や空海ら名僧も居住した。
 その後、災禍等に見まわれ、壮大な伽藍は埋もれてしまっているが、奈良時代の仏像等が残っている。

伽藍

 旧伽藍は25万平方メートルの広大な敷地に、金堂、講堂を中心に90余の建物が並んでいた。南大門の南には七重の東西塔が立ち、東大寺に対して南大寺とも称された。

本堂

本尊十一面観音を納める。

嘶堂

憤怒形の馬頭観音がまつられている。

その他

・小子坊
・護摩堂
・讃仰堂(宝物殿)

仏像

本尊 木造十一面観音立像

天平時代 重要文化財

馬頭観音

天平時代 重要文化財
 文化財の指定では千手観音となっているが、寺伝では馬頭観音として伝わっている。頭上に馬頭がなく、胸飾り、足首に巻き付いた蛇、腰に獣皮をまとっている等の特徴がある。憤怒の形相。一面六臂。人々の苦悩を除き、幸運をもたらす厄除け観音。

不空羂索観音立像

天平時代 重要文化財

楊柳観音立像

天平時代 重要文化財

聖観音立像

天平時代 重要文化財

四天王像

天平時代 重要文化財
 持物は失われている。

行事

光仁会(がん封じ笹酒祭り)

光仁天皇の御忌法要。1月23日に行われる。

竹供養(がん封じ夏祭り)

6月23日。中国の故事に言う竹酔日に行われる。

アクセス

奈良県奈良市大安寺2−18−1
近鉄奈良駅またはJR奈良駅よりバス約10分大安寺バス停下車徒歩約10分
JR奈良駅より徒歩約30分
駐車無料