
設計:ジョサイア・コンドル
洋館:1896年(明治29年)
重要文化財(1961年指定、和館は1969年指定)
洋館:木造2階建、和館:寄棟造
岩崎彌太郎の長男、三菱第三代社長の岩崎久彌の本邸として建てられた。かつては現在の庭園の西側及び南側まで敷地が広がっていた。戦後、GHQに接収され、後に返還され、最高裁判所司法研修所等として使用されていた。1961年に重要文化財に指定された。

木造2階建、地下室あり。屋根はスレート葺、外壁は下見板張り。17世紀の英国ジャコビアン様式の装飾が見られるほか、イギリス・ルネサンス様式やイスラム風のモチーフも取り入れられている。本格的なヨーロッパ式邸宅。南側にはコロニアル様式のベランダがあり、1階はトスカナ式、2階はイオニア式の列柱が並ぶ。東側には後に増築されたサンルームがある。
1階は主に接客に利用され、2階には私的な部屋が設けられていた。1階から2階への階段ホールにはジャコビアン様式の装飾が施された柱が並ぶ。階段は支柱のないゴシック様式で手すりにはアカンサス風花模様が施されている。2階の壁紙には金唐革紙が貼られている客室がある。

1896年竣工。書院造を基調とした和風の建物で、日常生活に用いられた。洋館に併設されている。施工は大工棟梁、大河喜十郎と伝えられている。当時は14室あり洋館を凌ぐ規模であったが、現在は大広間の1棟4室だけが残る。橋本雅邦が下絵を描いたと伝えられる障壁画が残る。

スイスの山小屋風の造り。木造、校倉造り風の壁。切妻のシングル(うろこ状の板)やの木を深く差し出した大屋根等、木造ゴシックの流れを汲むデザイン。地下通路で洋館とつながる別棟。
東京都台東区池之端1−3−45
※現在は建物内部は写真撮影禁止になっている。